お問い合わせ

電話・メール・チャット相談料無料

045-680-0572

[受付時間] 9:00~19:00

退去の際の「原状回復義務」とは??

2018年07月04日(水)

1、原状回復義務とは?

賃貸借契約の解除の際、敷金返還のトラブルとして「原状回復」という言葉が出てきます。
この原状回復は賃貸借契約で負う義務となり、民法で定められているのです。

一言でいうと、原状回復とは部屋を「元に戻す」、原状に回復することで、入居前の状態に戻すことを言います。
ただし、経年に伴う劣化や破損を除き、入居者の故意や過失による破損や汚れを修繕することが対象です。生活に伴い劣化したり、汚れてしまうことは過度ではない限り含まれません。

この修繕費が、賃貸借契約時に担保として渡した敷金から差し引かれます。
原状回復に要した費用が敷金から引かれて、残りが敷金返還として還ってきますが、原状回復の基準の判断が難しいため、トラブルとなってしまうことが多いのです。

2、原状回復の基準、目安ってあるの??

原状回復の基準は、国土交通省より交付されている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によって判断することができます。

退去時に敷金返還をめぐるトラブルが多いことから、妥当と考えられる一般的な基準が記載されています。

参考 【国土交通省 原状回復をめぐるトラブルとガイドライン】

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

このガイドラインでは借主と貸主の費用負担について細かく記載されています。
貸主は通常消耗や経年による劣化・変化に対しては、負担しなくてはいけません。
例えば、畳やフローリングの経年変色や、家具の設置でのカーペットのへこみが挙げられます。

一方で、借主の負担となるものは、故意の破損や借主の責任による汚れが挙げられます。
例えば、煙草による焦げや変色、手入れ不足によるカビの発生などです。

ガイドラインを見れば原状回復の基準について知ることができますが、やはり大切なことは契約時にしっかりと物件の状況を理解しておき、退去時には貸主と共に現状確認を行うことです。

3、オフィステナントと住宅利用で違いがある??

オフィステナントの賃貸借契約の際にも原状回復義務が発生しますが、住宅利用の場合とでは負担が異なります。
住宅では上述したように、経年劣化や通常使用に伴う汚れや破損は借主の負担にはなりません。
しかし、オフィステナントでは大半は借主が100%負担となります。

オフィステナントは、住宅とは違い利用方法がさまざまです。
そのため、貸主は契約時に通常使用を予測することができないため、賃料に原状回復陽が含まれていません。
また、オフィステナントの場合は、内装工事を多く行うため、契約解除の際に元の状態に戻すのに多くの費用が必要となります。
そのため、通常消耗による劣化や破損も原状回復費用として借主が負担することとなるのです。

(文責 弁護士 山村暢彦)

  |